デザインびいき

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デザイン思想・思考を軸に、ビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブ

RCA-IIS Tokyo Design LabのTREASURE HUNTINGの雑感。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日はロイヤル・カレッジ・オブ・アートRCA)と東京大学生産技術研究所IIS)がコラボした、東京デザインラボ(Tokyo Design Lab)のTREASURE HUNTINGの雑感。

 

TREASURE HUNTINGは2つの展示「デザインが先導するイノベーション(終了)」と「生研のビジュアルデザインリニューアル(常設展示)」で構成されていて、以下の雑感は終了した前者について。僕は断然そっちが面白かった。

 

人が動物の本能でするような「視線の動き・ちょっとしたしぐさ」をテクノロジー側が学び、プロダクト側が寄り添ってきてくれるようなコンセプトのプロダクト。これまで人が当然のように受け入れてきた、新しい道具を使う時にまず使い方を学ぶ、という事からをも人を解放してくれるという壮大なコンセプトw。(まあ学ぶことすら喜びと感じる場合もこれまではありましたけどもw)

実現される世界を「思考が拡張した世界」と捉えていたけれど、この世界観が構築されていくと、不快認識の前の無意識下で、常に居心地の良い環境が上書きで作られ僕らは守られていくのだから、もはや思考前だよなあ…すげえ。パーソナルな環境で、個人的に不快と感じることはどんどん無くなっていくのかもしれないなあ。

 

これはちょっと良くわからなかったんですけどw…、たしか…人がいい気持ちになると出すフェロモンを嗅ぐと、周りの人も共感していい気持ちになる?的な研究かなあw?蚊のセンサーを持つロボットは災害救助で役立つってのまではわかったのですけど…

 

今回は期間の制約からか?既にある東大の研究の中から、RCAのデザイナーが面白そうな研究をチョイスしてプロダクト開発をしていったようです。

僕はデザイン側の視点にどうしてもたってしまうので、デザイナの新しいフィールドとしてのサイエンスを歓迎してしまうけれども、サイエンス側ははたしてどうなんだろうか…と思っていたのだけれど、価値創造デザインフォーラムでは、研究している先生たちもデザイナーと同様、コラボをとても楽しんでいるようで、デザイナの発想に感心し刺激を受けてるような話が聞けました。コラボが更なる研究のモチベーションになってるのは、とても喜ばしいことだなあと感じました。

 

 

Treasure Hunting デザインが先導するイノベーション

アラフォーデザイン部長(マネジメント層)の転職活動について。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日は次なるフィールドを探して、年明けから始めたアラフォーデザイン部長(マネジメント層)の転職活動について。

 

転職活動期間:2017年1〜3月(4月位から働ければいいかなー、ちょっと緩め)

スペック:(2017/3/31迄)カカクコムグループのフォートラベルデザイン部長、在籍2年1ヶ月。73年生まれ。フォートラベルでは主にサイト全体のリニューアルの企画&デザインディレクション、デザイナーのマネジメントなどを担当。

フォートラベル以前はデザイン事務所でグラフィックデザインを7年、その後フリーランス5年、デザイン会社経営を4年。

hr.wantedly.com

希望:経営層レイヤーでのデザイン責任者的ポジション、あと一緒に働く人が大事。僕自身持っていない物を持ってる人と働きたい

方法:ヘッドハンターなどエージェント経由の紹介、人脈による紹介、転職サイトや企業公式サイトなどから直接エントリー、Webっぽいイベント経由(tech conference,developers summit,meetup)

エージェントは、ネットで有名なWebサービス系全般を紹介してくれました。特に多かったのは旅行系、不動産系、フィンテック系など(当たり前だが旅行業界はウケが良いw)。入社理由を400字以内で…みたいな企業や、1回目の面談に人事部がでてくるような大企業はメンドーで断ったせいか?お会い頂いたほとんどの企業で、1回目から役員・マネジメント層とのカジュアル面談を設定して頂きました。(お時間下さりありがとうございます)

 

面談でよく聞かれた事:転職理由、フォートラベルでの具体的なサイト改善施策の進め方や効果、デザイン文化の根付かせ方、転職先選びの優先項目などなど。「また会社やろうとは思わないのですか?」「新幹線通勤してるんですね?」みたいなのもありw。

あまり大した事は聞かれなく、ちゃんと考えてデザインされているか?(考えた当事者かの確認?)それを説明できるか?思想や思考が社風に合うか?みたいな所を見られているような印象でした。

 

なるほどと思った事:デザイン責任者を欲しがる企業の特徴は主に2つ。

ひとつは、サービス拡大で儲かってきたのでそろそろデザインも…というフェーズの企業。この場合デザインの成功体験がまだ無いために、デザインが何をしてくれるのか?という所に半信半疑。デザインが無いなりの成功体験もある事から、デザインが役に立ちますという仕事の前の仕事、文化づくりが必要。

もうひとつは、既にデザイン責任者がいるが、なんとなく現状に不満がある…。これらはさらに2パターンあり、現状のデザイン責任者が、企業成長の為に、自分以外のデザイン責任者も必要と考えられる人が、デザイン責任者を努めている企業。と、そうではないデザイン責任者がいる企業w(これはメンドーなので断る)。

 

その他、転職活動での気づき:よく考えればわかるんだけど…自分も会社に在籍している時は、2月位から次年度の組織編成や予算を作ってたくせに、そういう時期なのに、のんびり転職活動してた。なので、のんびりしてるうちに、大きい会社は組織編成期間が終わってしまった…。せっかく社内の方、たくさんご紹介いただいたのに…。

僕のような、経営やマネジメント層の転職というのは、基本、新体制構築時や新規部署設置のタイミングなので、時期は大事(採用枠自体のパイはそれほど多くないけど、無いことはない)。

 

雑感(マインド):転職活動はなかなかしんどい。どこ行っても同じような事を話すのが、だんだん飽きてくる…あるいは饒舌になってなんか薄っぺらくなってくる…。

そういう中でも転職活動は少なくとも数ヶ月はやり続ける体力が必要。なのでのめり込みすぎず、心を整えるというか、浮き沈みの領域を極力コントロールする事を意識する。

まあ、それでも、漠然とした不安みたいなものに、のまれることもあるw。まあ、そういう状態である事をまず自分自身、ちゃんと認識しとく(今の僕あてにならないよ、と)。

その上で不安をいくら突き詰めても、転職先が決まる、という事以外で、不安が解決する事は無いので、そもそも転職活動について考えすぎる状態を、必要以上に作らないように、すぐ脱出できるように、毎日を送る。Huluを見る、本を読む、散歩に出かける、お酒を飲む、ご飯を食べるに集中(まぎらわすw)。



雑感(行動):転職活動を続けていると、色々な状況に順応するトライを無意識に繰り返し、少しづつムリをしてしまう。そうして気づけば、しばしば自分自身を見失ってしまっている。

自分自身を見失うと、自分の特徴、長所も見失ってしまって、結果凡人になる(良くない、意味ない)。それに気づくとさらに不安になるからw、判断力が鈍る。判断力が鈍ると取捨選択を緩めて、安心するために、応募企業数を増やし始める(末期w)…あるいはエントリーそのものが目的化してしまう(転職サイトありすぎw)。

そうしてやりとりばかりが増え、終わりがないように感じてしまい、疲弊していく…、そこにさらにエージェントから連絡が来ると、ピンと来なくても面談にいってしまったりする。そうしてさらに疲弊していくw…。

結局、蛇口は自分でコントロールしないと、大事な時スタミナ切れしちゃいますね(マイペース大事)
。スタミナ切れ始めると妥協がはじまり判断を歪めますからw…(負のループ)。

 

雑感(壁打ち相手大切):転職活動において、壁打ち相手になってくれる親しい人の存在があるかどうか?は重要。壁打ち相手がいると、自分自身とは異なる目があるので、指摘してもらえるだけでなく、刺激を受けて、自分自身の奥の声が出て来る事が多々ある。「ああそうか…僕そもそもはそう思っていたのに、いつの間にか忘れてたわ…」という再認識の瞬間は何度となくあった。

僕の場合、壁打ちしてもらう中で、自分のテンション(ポジネガ)によく気づかせてもらった。「自分から次の面談に進みたいって言ったの初めてだね」とか「会社のビルがキレイだった以外、あんまり気に入ってなさそうだね」とか
…。

転職活動の目的は、自分にあった職場をみつける事なので、そのためにも納得して転職活動を終える必要がある。納得するには、転職先決定までのプロセスや選択を、自分自身肯定できるかが大切。肯定する為にも、肯定の主体が自分自身の価値基準であることが大切。肯定する事ができれば、転職先で迷いなく仕事にフォーカスできるだろう…(多分)。なので壁打ちで早めに、あるいは適宜、気づかせてもらえる事のなんとありがたい事か。

 

こんな感じで、大切な軸を再認識し続けながら、ひとつひとつ進めていくと、ご縁のある所に、うまくおさまるのかなあという感じがしました。(まあ、全てはご縁とわかっていながら、僕自身面談で違うな…と思ってた企業からの「選考見送りのメール」でさえ、少し凹むけどねw)

 

というわけで、僕、横山義之はカカクコムグループのフォートラベルを3月末で退職し、本日より『ヘルスケア大学』『スキンケア大学』など、医師監修のWeb記事メディアを運営する、リッチメディアで働くことにしました。

医師監修のWeb記事メディアである、というリッチメディアコンテンツの信頼性をしっかりユーザーに伝え、いわゆるコピペキュレーションとの差別化を図り、デザインとデータとエンジニアリングを駆使して、ユーザーにやさしく寄り添うサービスになるべく働いていこうと思っています。

ナイーブな領域であることは十分承知しており、時には困難な状況に戸惑う事もあろうかと思いますが、それでも、ひとりでも多くのユーザーの小さな安心や、次の一歩をサポートできるような存在を目指す企業にJoinする事は、取り組む価値のある仕事であろう…という思いでこの度リッチメディアを選択致しました。引き続き、ご指導よろしくお願いします。

デザイン思想・思考のフレームワークのようなユーザー工学講義が勉強になる。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日は黒須教授のユーザー工学講義についての雑感。

黒須正明教授について – U-Site

黒須教授のユーザ工学講義 – U-Site

ユーザー工学講義の中でも僕が特に面白いというか、明日の仕事から役立ちそうだなあと思ったのは以下の3つ。

 

u-site.jp

・IA/Infomation Architectureの構造が体型化されているのはとてもわかりやすい

・目標をふまえた4つの構造(概念、論理、言語、視覚)をフレームワークとし言語化する事で、サイトの骨格が出来上がるなあ

・論理構造の「ナビゲーション迷子問題」まさに前職で経験したというか、苦肉の策を第一歩と信じて作ったけども、やっぱ難しい問題だなあ…

ユーザ側からすると「せっかく慣れてきたのに勝手に変えやがって」となるような改変…

さらに、社内の既存数値を失う恐れとの戦いもあるからなあw。

 

僕はこれまでも自分自身の頭の中では、それなりにこんな事を考えてデザインして来たとは思うけれども、明確に体系化・言語化・見える化してきた訳ではないので、時にはどれかが抜けて、アウトプットや作業工程・進ちょくスピードにムラが出たり、あるいは足りない部分後付けしていった事で微妙なズレが生じたり、はたまた現場デザイナーに引き継ぎがしっかり出来ずに、意図とは違うデザイン作業をさせてしまったり…という事は当然あったろうなあと。もっとうまくできただろうなあと。

 

 

u-site.jp

design thinkingは「デザインにおける思考法」とか「デザインにおける考え方」ということになり…(中略)さて、今からでも遅くない。「デザインにおける思考法」という訳語を使うようにしようではないか。考える主体を重視するなら「デザイナー的思考法」でもいいだろう。ともかく「デザイン思考」では訳がわからない。

これしっくりくるなあw。

 

 

u-site.jp

ユーザビリティは製品品質に属し、UXは利用品質と関係している。

・UXには客観的品質特性と主観的品質特性が共に関係している。

・UXは長期間にわたる経験である。

スッキリするなあ。素晴らしいなあ。

そして、UXに時間軸の概念が入ってるのはちょっと目からウロコというか、僕は考えた事もありませんでした。その瞬間、瞬間というUXは意識しているつもりでしたが、継続的な時間、使い続ける先の時間…という概念は、完全に抜け落ちてました。新しい気づきと共にまだまだだなあと。

 

ちょっとずれますが、デザイン思想研究所がヤフーで行った2014年のセミナー動画があるのですが、その中のユーザーテストの話で、「ヤフオクだったら、1日に200件upするようなヘビーヘビーユーザーにインタビューするといいよ」って言ってて、そうすると「ほんのちょっとの事だけど、ココ改善するだけでup作業スゴい楽になる…みたいなものがみつかるかもよ」って言ってて、なるほどなあって思ったんですが、これも、言ってみれば継続的な時間軸の概念ですよね。

 

 

ちなみに、ユーザー工学講義ではありませんが、コレもすごく勉強になります。

web-tan.forum.impressrd.jp

 

こうしてちょっと勉強するだけで、自分自身のアウトプットがさらに強固になりそうな、自信が持てそうな、もうちょっと良い仕事ができそうな気になるのでw、もっと勉強したいなあと思うわけですけど(時々ね)、

デザイナーになった後、さらに働きながらデザインの本質を学んでいくって、一体どうすればいいのですかね?デザイン×大学院とかでググっても日本には数えるほどしか無いし、RCAロイヤル・カレッジ・オブ・アート)行く前にレアジョブだろうしなあw…、デザインやエンジニアリングを学問として学びたいのだけどなあ…。

 

ちなみに僕は最初、「デザインの勉強をもっとしたい」と思って調べていくうちに、人間中心設計(HCD/Human Centered Design)という概念に出会いました。だけどHCDは、僕の印象としては、デザイナーがデザインを勉強するというよりも、どっちかというと、非デザイナー・非デザイン業界への「デザインの啓蒙活動」が主体のように見えたので僕にはちょっと違うなあと(フリーランスの頃入っていたJAGDAでも同じことを感じたのですが…)。僕はもっと単純にデザインの勉強をしたかったので、さらに調べていく中で、黒須教授のユーザー工学講義にたどりつきました。だけど欲しいものは人それぞれだと思うので、デザイン思想・思考の周辺を学ぶのに、HCD、d.school、デザイン思考研究所なども、合わせて調べてみると良いかもしれません。

マネーフォワードのデザインがこんなんだったら使いやすいなあ。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日は僕も使っているマネーフォワードのスマホブラウザやアプリのデザインがこんなんだったら使いやすいなあ、と思った話。

 

右:現行のマネーフォワードのデザイン

左:勝手にラフデザイン

f:id:yokoyama_y:20170329102420p:plainラフデザインの思想・思考は…

・お金の事を調べるってマインドが下がりがち(心配)だから、明るく軽やかなデザインがいい(現行はExcelぽい)

・最初に資産合計を知りたい、あといくら使えるの?(金額をタップしたら口座別詳細)

・入出金が感覚的にひと目でわかりたい(左:収入、右:支出)

・その上で収入・支出合計の前月比もひと目でわかりたい

・更に今月の収支と前月比も知りたい

f:id:yokoyama_y:20170329102809p:plain

・支出の項目別前月比がひと目でわかりたい(ああ飲みすぎたな…とか)

・項目別の割合(円グラフ)が、割合から何を思えばいいかがいまいちわからないので…

・たとえば、ユーザーの嗜好に合わせて、納得させてくれて(交際費がおさえられてるから)リコメンドして欲しい

・長女、長男別の支出みたいな、人ごとの支出がわかるといい…(家計簿サービスだし…)

・その上で教育ローンとかリコメンドしてほしい…

などなど。

ラフデザインに足したコンテンツは、一応既にみんなデータを持ってるので出すだけのはずです。(あ、人ごとのだけ、タグ的に管理しなきゃいけないかなあ) 

 

 

僕マネーフォワード好きなんですw。そもそも使い始めたのは4年位前だと思いますが、家を買うときに資産がどのくらいあるのか?とか、大きい買い物すると、その後マインド的に節約節約…ってなっちゃうところを、ちゃんと自由にできるお金がどのくらいあるのか?みたいな事が可視化できるので。

 

だけど、使い続けていても、なかなかいわゆるデザインの部分UI/UXと呼ばれるような部分が改善されていかない印象なので、もうちょっと使い勝手良くして欲しいなあ…なんてw。(今、なんとなく出せる情報順にレイアウトされている印象なので、ユーザーが使いたい順とか知りたい順に改善されていくといいなーと)

 

銀行のオープンAPIとか、僕らの便利で楽な暮らしに、マネーフォワードなど家計簿アプリの影響力ってとても大きいと思うので、使い勝手がどんどん良くなるといいなと思います。応援しています。

 

ちなみにCMをよく見ますが、普通は何回か使ってみて、気に入ったらアプリダウンロードってなると思いますが、現行のスマホブラウザはほぼ何もできない印象なんですが、お金の事だから、みんな最初からアプリ使ってくれるんですかねえ…。

 

※現行デザインはアプリ。ラフデザインはスマホブラウザ想定

『デザイン・イノベーションの振り子』を読んでの雑感。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日は最近何度となく読み返しているTakramの書籍『デザイン・イノベーションの振り子』についての雑感。

 

本の中で面白いなあと思ったのは、産業の歴史をこんな風にくくっていた事

・ハードウェアの時代

・〃+エレクトロニクス(電子制御)の時代〜日本が得意

・〃+〃+ソフトウェア(パソコン)の時代〜WindowsOS

・〃+〃+〃+ネットワーク+サービスの時代〜GoogleAmazon、Yahoo、Facebook

本にはここまでが書かれていましたが、最近のTakram Podcastでは、次に「+データ」の時代が来るような話をしてましたね…。そのための分析・解析手段としてのデータビジュアライゼーションだとか、そこから何をどう抽出するのか?という意味でのデータサイエンティストとか…

社会や産業という、一見ちょっと自分の手に負えそうに無いようなものでさえ、ちゃんと歴史を踏まえて目を凝らせば、捉える方法はあるよ…という事を今回学べて良かったなあと。すごくわかりやすいし、先を見据える上で迷子になりにくいというか、価値の判断基準の指針みたいな軸を持ちやすいですね。

A地点からB地点に向かう道中の今どこにいるのか?あるいはどの辺で迷っているのか?というのは、B地点の方角を感覚的にでも認識していないと、焦ったり、自分自身を疑ってしまったり…で、うまく行きにくくしてしまったりしますものね。

 

あと面白かったのは

・(産業革命以降の仕事最適化の先で)今、どんな問題に直面しているのか?

・それを打壊する方法論としての越境性・超越性を持ったデザイン・エンジニアリングでの振り子

・振り子の3つのメソッド「プロトタイピング、ストーリー・ウィービング、プロブレム・リフレーミング

詳しくはぜひ本を読んでほしいのですが、Takramがちゃんと言葉を定義して仕事を体系化しているってのがすごく良いなと。彼ら自身の仕事の価値や差別化・見える化になる事はもちろん、それを体系化する事で、属人的あるいは繁忙期などのムラが最小化されたり、多様性あるアプローチ手法による問題解決の確率アップがはかられたり、更には過去事例にインスパイアされ思いもよらない着地点を見出したり…などなど。

アプローチを体系化する事で、仕事をすればする程メソッドは強くしなやかに、時にはメソッドすらイノベーションが起きるのかも…。
 

エンジニアリングについて、もう少し学ばなければな…と思い、色々な情報を追いかけている内に良い本に出会いました。本を読んで、Podcast聞いて、インタビュー記事読みまくると、かなり理解が進むかと思います。おすすめです。

Media Ambition Tokyoと『テクノロジーとアートと東京の未来』についての雑感。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日はMedia Ambition Tokyo 2017のトークセッション『テクノロジーとアートと東京の未来』についての雑感ともろもろ…。

セッション5「テクノロジーとアートと東京の未来」 | MEDIA AMBITION TOKYO

・ArtじゃなくてAmbitionなのがポイント

・Human Centered Designなのは人が買うからであって、秘書AIが買うようになったらMachine Centered Designになるのでは?

機械学習したデザイナAIが、買い物してくれる秘書AIに最適化したデザインを作る時代…

・どこまでが人間でどこから機械って分ける必要がそもそもあるの?

機械学習による思いもよらないデザイン提案が機械からあったら、それをもとに人間がもう1案デザイン作るようなのがいいんじゃないか?

・良くも悪くも単一民族国家では、ノンバーバル的ダイバーシティイノベーションがそもそも起きにくいんじゃないか?

・東京には秩序はないがリズムはある

・日本人はディテールやテクスチャがすき

機械学習する建築や街があってもいい

・VRとかMRには、人間の手は自由すぎるからある種の制約が必要かも

少子高齢化で生死が遠くなってる

・どうしたって日本人が作ると「和」とか「情緒」は出ちゃう、または外国人の目がそう感じたがる

・「美」-「生死」=「かわいい」

などが印象に残りました。

 

秘書AIはもはや、人のカタチをしている必要もないし、そもそも空間を移動する必要もなくて、地球上の公開されている会話データから、僕が必要だと想定される時間軸を超えた音声データを集めてくれるエンジンであればいいのかな?ひとつの会場に集ってトークセッションみたいな事自体いらなくなるのかな?スピーカーも秘書AIかもしれないしw…

 

スピーカーのみなさんの、豊富な知識と経験、頭の超高速回転、普段からシンキングしているからこその発言盛りだくさんで、ヒアリングだけで精一杯。90分で脳が疲れ果てましたw。刺激というよりも強烈なカルチャーショック状態でw、よくわからない高いオシャレラーメン食べて家路につきました…。まあここが出発点と思わないとね。

 

 

もう20年近く前かと思いますが「アートとデザインの違い」は盛んに言われていて、

・アートは物そのものが問題提起になるもの?心がざわつくもの?

・デザインは問題を解決するための物

みたいなことを教わったような気がしてますが、そこから時代は流れ

・デジタル化が進みアートとデザインの境界が曖昧になってきて

・ロングライフデザインのような、今で言うデザインエンジニアリングみたいな概念の台頭

・はたまたWebのような領域では、マルチデバイス対応とABテストの機械学習…で、デザインがそもそも解決しようとしてたことなどがどんどんシフトしている…

などなど、色々な場所でデザインが多様性を持ったり、逆に没個性化していってるような気がします。

(ジョンマエダだったか?ひとつのデザインを10億人が使う…みたいな、今までデザイナーが体験したこともない世界が来ている…みたいな話もありますしね)

 

 

初代iMacが登場してiTunesの画面をビジュアライザーにしたときに、周りのデザイナーはみんな「カッコイー」とか言ってたけども、僕は音楽の抑揚とかリズムを拾っているように見えなかったから、こんなの「っぽく」してるだけじゃん「機械まかせじゃないすか…」と思ってたけどもw、そこからも時代は動いていて、

 

ツイッターのコレ見た時に「あれ?なんだこれ…スゲえ…」って思ったり…

最近はTakramのこんなビジュアライゼーションを見せつけられてw、

テクノロジーをうまく使って、リアルな数字を素材に、なるべく盛らずになるべく圧縮せずに、視覚化・表現化できるようになってきて、あきらかに何かが変わってきている印象です。この技術革新というか情報革新はスゲえなと。(まあどこを切り取るか、伝えようとするかでまた伝わる情報をコントロールできちゃいはするかもだけど)。

 

それこそ20年前「SPやパッケージデザインがいくらよくたって、売り場で売れる売れないとは直接関係ないんだよ(CMとかブランドとかの影響大って意味で)」って飲みながら上司に言われて「じゃあなんでデザインやってんすか!」ってからんで以来(うざいw)、僕の中ではずっと、いつか、そうじゃない世界が来るとイイなあ…って思ってて、そういう時代にどんどんなって来ているってことなのかなあ…と(期待も込めて)。もはや作りっぱなし、あるいはこうしたらキレイで伝わりやすいでしょ?というデザイナの感覚的仮説だけじゃだめなんだよね…価値観も高速回転していってるのだから…。

 

 

話それちゃいましたがw、そもそも何かをデザインする時に、デザイナーは大概、画像検索やPinterestで参考になるデザインを探してインスピレーションをもらっているわけで、その検索結果の精度があがりまくると、機械学習したデザイナAIのデザイン提案なんだろうけど、それを心配するよりも僕らデザイナは個々のデザイン力をさらに高める…ということにフォーカスしなきゃいけないですよねえ。(まあデザインの提案相手がクライアントAIになったら負けるかw…)

っていうか、そもそも不器用な手先の僕がデザインでご飯食べれるって「MacAdobeという道具」のおかげで、昔のような職人デザイナー時代のままだったらなれるわけもなく…それが今、アプリを切り替えれば、デザイナーがエンジニアにもプランナーにもなれる時代に生きてるんだから、僕自身のクリエイティブ領域を職種横断的に広く深くしていく…ということでしか、デザイナAIとの差別化要素はないかもしれないなあ。(まあ、それこそ得意か…デザインエンジニアリングAIはw…)

 

刺激的だったなあ、Media Ambition Tokyo。

『標準の哲学〜スタンダードテクノロジーの三〇〇年』を読んでの雑感。

デザイン思想・思考を軸にビジネス・プランニング・エンジニアリングへのダイブを試みるブログ、デザインびいき。今日はエンジニアリングの歴史を体系的に把握できる本を読んだ話。

 

僕はデザイナーなので、Webデザイナー、グラフィックデザイナー、プロダクトデザイナー、ファッションデザイナーなど…、それぞれの違いはある程度わかるんだけど、それはもちろん、自分自身がデザイナーになったからわかることで、それまではさっぱりわかりませんでしたw。

同じようなことがエンジニアにも言えて「世の中色んな所にエンジニアいるけど、あれらはみんな、同じエンジニアのことなのだろうか…やってる事があまりにも違うようにみえる…」と常々思っていて(僕はWebアプリケーションエンジニア、Webインフラエンジニアとしか働いた経験がない)、一度体系的にエンジニアリングの事勉強しなきゃなあ…と思っていた矢先、この本に出会いました。

 

 

橋本毅彦著『標準の哲学』、とても面白かったので、斜め読みして印象的だった所についての雑感を以下に。

 

電球、電池、ホッチキスの芯、これらは買ったらすぐ使える…適当な長さに調節する必要はない…これが互換性があるってこと…。なんで互換性が必要なのかというと替えがきくから。道具の部品も互換性あれば、壊れた部品交換するだけで修理完了。互換性があるものを作るには、設計図を作る必要がある。互換性部品を加工する工作機械も作るし、当然、工作機械も互換性を持ち標準化されていく。そうすると職人の勘に頼ってた作業精度、時間も標準化される…

なるほど。現代の色んな当たり前ってそういう思想・思考で今に至っているのだなあと。

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/3e/Harpers_Ferry_gun_smith_shop_-_Blanchard_lathe_-_01.jpg

これはトマス・ブランチャードの銃を作る機械ですが、機械を作ることは、作り方を作ることでもあって…

ブランチャードの工作機械による銃身製造の14工程

銃床の材料となる材木を適当な長さに切る→◯◯(長いので省略)を整える→◯◯丸みをつける→◯◯溝を掘る→◯◯削る→◯◯削る→◯◯開ける→◯◯切る→◯◯削る→◯◯削る→◯◯整える→◯◯削る→◯◯削る→横と柄のピンの穴を開ける

この工程を見た時に「あぁ…Webアプリケーションエンジニアの、このデータを取得して、こうすると…こんなデータが抽出できる…」みたいな話と通ずるものがあるなあと。

Thomas Blanchard - Wikipedia

 

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/2/2c/Slide_rule_for_turning_work.png

これは『テイラー計算尺』と呼ばれるものですが、これを作ったフレデリック・テイラーも面白くて、以下は、一定の強度や互換性のあるネジを作る条件を定義していて…

工作作業の分析には12のパラメーターがある。

切削される金属の材質、直径、深さ、クズの厚さ、金属と工具の硬度、刃先の形状、工具の材質、冷却水、時間、圧力、回転速度とフィード速度、押し引きの強さ

これなんか要件定義かなあとw。まあ当たり前といったらそうかもしれないけど、リアルだし、問題が起きる→原因を特定し対処…と繰り返した結果、これが出来上がっているんだろうな…と思うと、もう、僕が知ってるWebアプリエンジニアと動きが一緒だなあとw。

テイラーは、ウィリアム・セラーズという人がネジの形やサイズや強度を標準化してく過程で活躍していくんだけど、その後も製造は計画性を持って進められる…というような働き方の管理法(規範とかマネジメントなのかな?)も構築していく人で、現代の働き方の礎を作った人なのかなあ?と。

フレデリック・テイラー - Wikipedia

 

http://designobserver.com/media/images/39272-Frank_Gilbreth.jpg

フランク・ギルブレスとリリアン夫妻の動作研究も面白くて、夫婦は作業時間研究から、人の動作の研究にフォーカスしていく中で、レンガ積みの18工程を4と1/2に短縮できるという本を書きます(どういうw)。

レンガ積みの18のステップ

モルタルに近づく→手を伸ばす→こねる→レンガへ近づく→手を伸ばす→つかむ→モルタル運ぶ→レンガ運ぶ→モルタルつける→ぬる→余分トル→余分元に戻す→レンガ置く→余分モルタルトル→余分戻す→レンガ叩いて沈める→モルタルトル→余分戻す

という18工程は、4と1/2に短縮できる。そしてこの18ステップには3種類のやり方(初心者、ゆっくり、急ぎ)が存在していて、これまで3種類の技術が職人から職人に引き継がれてきたけど、それやめよう、4と1/2の1種類で良いよ…

これなんか時短というか、簡略化というか、やがては自動化になっていくのだろうけど、僕の知ってるWebアプリエンジニアと同じ思想・思考法だなと。

フランク・バンカー・ギルブレス・シニア - Wikipedia
 

彼ら彼女らは、文明が発展する過程で、現代の色々な仕組みの素になるような物や事をたくさん作ったことから、歴史の中ではエンジニアというよりも発明家とされているようです。後世から見たら、ジョブズやダイソンだってデザインエンジニアリング思想・思考で人の生き方に影響を与えた発明家と呼ばれることがあるのかもしれないなあ、などと。

 

デザイン思考も、エンジニア思考も、デザインエンジニア思考も行き着く先の目的や達成したい世界感は同じはずなので、自分自身がどの領域から物事を組み立てるのが得意なのか?ということと、当然他の領域にも造詣が深いほど良い、ということなのかなあと。

 

あんまり関係ないですけど、

イギリスが職人やノウハウを外部に持ち出すことを禁止しているうちにアメリカはフランスから学び独自のエンジニアリングを形成していった…

フランスは職人たちが新しい働き方などに抗議してラダイト運動した…

酒を飲みながら働いていた職人達に管理を持ち込み、工場長が職人たちに…

とかって、今のOSS思考だとか、UBERのフランスでのタクシー運転手デモとか、AIが人の仕事奪う云々…とかと全く一緒の話で、歴史は繰り返すのねw。

人の思想・思考や営み、物事の進み方・受け入れられ方というのは、良くも悪くもあまり変わらないのだろうから、大局の流れと行き着く先の方向性は把握しておきたいなあと改めて思いました。

 

ちなみに『標準の哲学』は絶版のようだったので図書館で借りましたが、『「ものづくり」の科学史 世界を変えた《標準革命》』となって売られてるようです。(Kindle有るじゃんかーw)

https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51YniZHDt8L._SX350_BO1,204,203,200_.jpg